あんもーちヨイ

「あっ、そろそろあんもちよいだ！」
12月が近づき急に寒くなると1番に思い出す。
「あんもちよい」　は、故郷に師走を告げる300年以上続く伝統行事。

12月1日の朝、一番鳥が鳴く前にあんもちを食べるとすこやかに1年が過ごせる、
といった言い伝えで、
子ども達が早朝（朝5時位）に町をまわり、
「あんもーちよい」のかけ声で、あんもちを売り歩く習わしが今に伝えられている。

私が幼い頃は12月1日はまだ温暖化の影響もなく、雪が舞う寒さ。
街灯もなく、真っ暗な中を売り歩く。
「あんもーちヨイ」の声が響くと、家に明かりがともり、あんもちを買ってくれる。
私は参加できなかったが、友達が売りに来てくれたりした。
寒さに顔を真っ赤にして、鼻水がちらつき、手袋越しに凍え切った指を感じていた。

昔ほど過酷な環境ではないだろうが、
朝早くから起きて　大声出して売り歩くのは面白くも大変だろう。
続けてくれている子供たちや町の人がいることがとてもうれしくありがたい。

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