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趣味のススメ 三大「○○の秋」一つ

カテゴリー:ブログ

掲載日:2017/09/22

「○○芸人」などのお題目で毎週様々なジャンルについてお笑い芸人がトークを繰り広げる人気TV番組がありますが、
その番組でも割と人気のあるお題の一つだと思われるジャンルであり、
古来より履歴書等の趣味の欄に書いておいたらなんとなく感じが良さそうな(しかし、悪く言えば無難な)ものの上位に食い込むであろうものであり、今このブログを書いてい
る時期にぴったりなの三大「○○の秋」一つ(主観)であるところの、「読書」について本日は書きたいと思います。

これを読んでいる皆様と同様に、
「趣味の欄の“読書”の8割は嘘」という経験に則った祖先からの信仰を持っているのは私も同様なのですが、まずまず忙しく仕事を頂いているなか、毎月コンスタントに10~15冊、年間にして平均150冊程度は読んでいるはずなので、今日だけは「趣味が読書」と自称する人間のうちの2割側に自らを数えるのをご容赦いただきたいと思います。

さて、皆様の中にも、海外ドラマや漫画にはまって眠れなくなってしまった経験がある方は割りといらっしゃるのではないでしょうか。
読書好きなら同じような経験があるはず。
読み進めるごとに引き込まれていき、ストーリーだけでなく、登場人物や文章からにじみ出る筆者の哲学や想いに夢中になり、ページをめくる手が止まらなくなる…。

明日は仕事なのに、学校なのに…。
ページを閉じるのを、まぶたを閉じるのを、許してくれない本。
人はそれを畏敬の念をこめてこう呼ぶ。「徹夜本」と。

そんなこんなで、これまで私を寝不足にした小説をいくつか紹介したいと思います。

■『すべてがFになる』森博嗣 1996年

第1回メフィスト賞受賞。
執筆当時、筆者は名古屋大学の助教授で、シリーズを通して名古屋市をモデルとした都市を舞台としている。
福岡在住だった私が「愛知の会社で働いて、愛知に住むのもいいかもな」と思ったのは、森博嗣のファンだったからと言っても過言ではない。
工学博士である筆者の経歴通り某国立大学の工学部建築学科が主な舞台になり、主役級の登場人物がいわゆる「理系」で、多くの謎解きを「理系的」なアプローチで行うため、

「理系ミステリー」など呼ばれることがあるが、惚れ惚れするのはその文章の切れ味と美しさだ。

「『先生……、現実って何でしょう?』

萌絵は小さな顔を少し傾けて言った。

『現実とは何か、と考える瞬間にだけ、人間の思考に現れる幻想だ』

犀川はすぐ答えた。

『普段はそんなものは存在しない』」(『すべてがFになる』森博嗣)

各々の分量にもよるが、長編小説とはいえ、集中して読めばだいたい3時間~5時間程で1冊読めることを考えると、
「徹夜本」の資質として一つ挙げられるのがシリーズものということだろう。
この『すべてがFになる』はアニメ化、ドラマ化と近年になってなぜか急にメディアミックス展開してきたが、原作ファンとしては珠玉のシリーズものの第1作目という位置づけであり、単体では語れない作品ではあると思う(発売から時間も経っており、これくらいのネタバレは許されるだろう)。
一度読み始めると、シリーズがあらかた出揃ってしまっている今、読み止める理由の方が少ないであろうこの状況は、徹夜を一歩現実に近づけることだろう。
全ての人が面白いと思う本など無い。ただ、私の人生を変えた一冊の一つであることだけは確かだ。

 

■『屍鬼』小野不由美 1998年

徹夜本の資質をもう一つ挙げよう。
それは単純にページ数自体が多いということだ。たまに厚めの本を手にしているときなどに突っ込まれることがある。「そんなに長い本よく読めるね」と。
いやいや、何言ってんだ。ひとつの話の「長さ」など何も問題にならないではないか。
「長くても飽きさせずに面白い」ということなら分かるが、単純な長さに関してはそこまで問題ではない。なぜならば「趣味が読書の2割側」の人間は常に何かを読んでいるからだ。面白ければ1ヶ月同じ話の続きだって読んでいられる。要は面白いかどうかだ。それに、例えば3つの小説を平行して読んだっていいわけだし。

この『屍鬼』という作品は、長編小説と呼ばれるものの中でも平均より長い方だろう。
文庫にして全5巻である。1日くらいの徹夜は余裕の分量だ。しかし、問題は量ではない。その量を維持できる質があるかどうかだ。
本は読んでも物理的にお腹いっぱいにはならないのだ。

あらすじとして文庫2巻裏表紙の内容紹介を引用しよう。

「『尋常でない何かが起こっている』。

死者の数は留まることを知らず、村は恐怖の連鎖に陥っていた。

山々に響き渡る読経、毎日のように墓場に消えていく真白き棺。

さらにそのざわめきの陰で、忽然と姿を消している村人たちがいた―。

廃墟と化した聖堂に現れる謎の少女。

深夜、目撃されるトラックの残響。

そして闇の中から射る、青白い視線……。」
(『屍鬼 2巻』内容紹介より 小野不由美)

いかにもオカルティックな事象に遭遇した際、我々日本人はどんな風にその事態を脳内で処理するのだろうか。
自分の経験上でありえそうな事象をつなぎ合わせて、日常の延長として無理やりにでも枠にいれようとするだろうか。
もしくは、考えるのは無駄と理解を放棄するだろうか。民俗学で題材にされるような古くからあった村や集落のシステムはどんな風に役に立つのだろうか。
いかにも近代的な風に見える街の有り方で、人間の弱さを補完できるのだろうか。

ホラーを題材にしつつも、旧態依然としたように見える村のシステムが持つ意外なほどの合理性や、人の繋がりのあり方が丁寧に書かれていて、自分もその村にいるかのように感じ
させるほどの臨場感が凄い。
こちらの著書もアニメ、漫画とメディアミックスされ人気が出たが、圧倒的な臨場感は原作小説が絶対的に抜きん出ていた。

 

■『ガダラの豚』中島らも 1993年

皆は呪術というものを信じるだろうか?信じるも信じないもない。
呪術とは私たちの日常に普通に存在しているもので、科学と決して相反するような類のものではない。
物体に光が当たると見えやすい部分と見えにくい部分ができるだろうが、私たちの目には光で照らされたありのままの物体が見えているだろう。
では、光の当て方を変えてみたらどうだろう、まったく同じ物体に光を当てているのにも関わらず、私たちの目が「ありのままに」見ているものの姿かたちは先ほどと違って見えやしないだろうか。もし、光の角度が変わったという情報が無かったら、見え方の違う両者を別々の物体として認識してしまうかもしれない。
呪術と科学の違いはそのようなものではないだろうか。

アフリカに魅入られると帰ってこれなくなるというけど……。
背筋が凍るような恐怖と、人肌の暖かさ両方を感じながら、見たこともない人類誕生に怖いもの見たさ半分の好奇心を掻き立てられる。

 

■『ワイルド・ソウル』垣根涼介 2003年

 

「その地に着いた時から、地獄が始まった―。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。だが入植地は密林で、移民らは病で次々と命を落とした。」

『ワイルド・ソウル 上』内容紹介より 垣根涼介

一発当ててやる、確実に儲かる、勝算がある、国が補償してくれる……。
そんな思いで遠い異国の地に移民し、降り立った地が未開のジャングルだったら…という恐ろしい話。木を切り、苦労して作った畑も定期的に起こるアマゾン川の氾濫で全て流されてしまう。熱帯特有の疫病、飢えで次々に周りの人間は倒れていく。助けを求めようにも、助けを求める相手がいない。
作中で「アマゾン牢人」なる言葉が登場するが、なんと恐ろしいことだろう……。

人間の弱さ、怖さ、強さ、しぶとさが詰まった作品。
どう生きて、どう死ぬのか、という話に惹かれる。

 

●総評

時間の都合で書ききれないが、形は違えど、人間の生き方や信念に触れようとしている作品が自然と集まった気がします。
文章というものは、フィクションだから、ノンフィクションだから、現実にあったことを基にしているとか関係なく、すばらしい1冊に出会った時は頭の中にどんどん映像や音まで流れ込んできて興奮したり、はたまた文章そのものの美しさに心揺さぶられ涙したり、なんと不思議なものだろうと思います。

人間が作った「記号」、伝達のために作られた道具なのに、こんなに心に響くこと自体に驚愕します。
これからの季節、窓を開けて澄んだ空気を取り込みながら、週末にはじっくり読書どうでしょうか。

 

東郷事業所 N

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